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はじめに
これまで紹介した記事では、パソコンのローカルに保存されているエクセルファイルやcsvファイルを読み込んでレポートを作成する方法をご紹介しました。ただ、実際業務でこうしたBIツールを使用する場合、データファイルはクラウド上に保存して複数のメンバーで編集作業を行っているというケースも珍しくないと思います。Power BIでは、ローカルに保存してあるエクセルファイルやcsvファイルだけでなく、そうしたクラウド上のファイルを読み込むことができます。それによって、共同編集していたファイルをいちいちローカルに落としてからデータ更新するなどという手間が省けます。今回は、Microsoft Share Point上に保存されているファイルをPower BI Desktopで読み込む方法を紹介します。
ローカルに保存しているcsvファイルの読み込みはこちらの記事を参照してください。
この記事を読むことで、Power BIにSharePoint上に保存しているエクセルファイルを読み込む方法がわかります!
Power BI Desktopでのデータファイルの読み込み
①Power BI DesktopでPower Query Editorを開く
Power BI Desktopを起動後、ホームタブからPower QueryアイコンをクリックしてPower Query Editorを開きます。
②データソースを新規作成する
エディタが別ウインドウで開くので、エディタのホームタブから「新しいソース」→「空のクエリ」→「詳細エディター」で詳細エディターを開きます。
③クエリの記述
次に以下のクエリをコピーして、エディターに貼り付けてください。2行目の"URL"には、SharePointのトップページのURLを、3行目の"ファイル名"にはSharePoint上にある読み込みたいエクセルファイルのファイル名を、7行目の"シート名"にはエクセルファイルの中の対象のシート名を指定してください。
let
ソース = SharePoint.Files("URL", [ApiVersion = 15]),
フィルターされた行 = Table.SelectRows(ソース, each ([Name] = "ファイル名")),
追加されたカスタム = Table.AddColumn(フィルターされた行, "カスタム", each Excel.Workbook([Content])),
削除された列 = Table.RemoveColumns(追加されたカスタム,{"Content", "Name", "Extension", "Date accessed", "Date modified", "Date created", "Attributes", "Folder Path"}),
#"展開された カスタム" = Table.ExpandTableColumn(削除された列, "カスタム", {"Name", "Data", "Item", "Kind", "Hidden"}, {"カスタム.Name", "カスタム.Data", "カスタム.Item", "カスタム.Kind", "カスタム.Hidden"}),
フィルターされた行1 = Table.SelectRows(#"展開された カスタム", each ([カスタム.Name] = "シート名")),
削除された他の列 = Table.SelectColumns(フィルターされた行1,{"カスタム.Data"})
in
削除された他の列
Power Query④Data 右上のアイコンをクリックしてデータを展開する
Dataの右上に左右の矢印アイコンがあるので、それをクリックします。このとき、どのカラムを読み込むのかをチェックボックスで選択できます。すべてのカラムを読み込みたい場合はデフォルトのままで大丈夫です。選択できたらOKボタンをクリックします。

⑤ヘッダーの昇格
このままだと、ヘッダーがテーブル内に取り込まれた状態なので、「1行目をヘッダーとして使用」を選択して1行目のデータをヘッダーに昇格させます。これでファイルの読み込みは完了です。

まとめ
この記事では、SharePointサイト上にあるエクセルファイルをPower BI Desktopで読み込む方法を紹介しました。そうすることで、複数メンバーで共同編集していたファイルをいちいちローカルに落としてからデータ更新するなどという手間が省けると思います。この記事を参考にぜひトライしてみてください。